1kmあたり2億円!水道管の交換費用…財源確保が難しいワケ
老朽化した水道管を取り換えるには、1kmあたり約2億円という多額のお金がかかるといい、その原資は利用者の水道料金です。しかし、水道料金からの収入は減っています。
神戸市の場合、2000年には345億円あった収入が、 2022年には289億円にまで減少。人口減少に加えて、節水機器が普及して、水の需要が減っているのです。
一方、水道料金の値上げは簡単ではありません。水道法第1条に「豊富低廉な水の供給を図る」とあり、自治体が努力を重ねて水を安く提供してきた背景があるからです。ここ30年、水道料金はほとんど変わっていません。
また、水道料金を上げるには議会の承認が必要で、議会の承認を得るには市民の賛同が必要。そして、政治家は市民の賛同が得られない政策を実行したくない。つまり、市民が「将来のために水道料金を上げてもいいよ」と言えるかが問題なのです。