長崎の厚い《時間の地層》を感じられるような空間

この再生プロジェクトに「民間事業者」として名乗りを上げたのが、長崎市出身で山形在住の伊東優さんが代表をつとめる建設設計事務所の「ツキノワ」でした。

ツキノワ 伊東優さん:
「利便性が高い《中心市街地》っていうのは、更新されるスピードも早いんですが、あそこだけはなんかポツンと《違う時間》が流れているような──長崎の厚い《時間の地層》を感じられるような空間があって、そこが一番の魅力かなという風に思ってます」

ツキノワの計画によると、旧魚の町団地の1階は誰でも使える共用スペースとして改装され「シェアキッチン」や「イベントスペース」などが設置される予定です。
2階と3階については、1部屋ごと、入居希望者に貸し出しオフィスやアトリエとして活用されることを想定しています。
若者やクリエイターの活動拠点として町に活力をもたらすような場所にしたい考えです。

伊東さん:
「ここを『ちょっと使ってみたい』とか、ここで『ちょっとイベントしてみたい』っていう人にも使っていただけるようシェアスペースを充実させていきたい。《ファン》を増やしていきたいなと…《魚の町ファン》と呼ばれる人たちを少しずつ仲間にして…自分もそのうちの一人なんですけども、みんなでこうやって盛り上げていこうとか、活用していこうというのを議論したいですね」