長年「ゲイ」であることを隠し、孤独の中で生きてきた95歳の男性。かつて同性愛は“一種の伝染病”や“異常性欲”だと考えられ、男性は「ものすごく生きづらかった」と振り返ります。そんな“95歳のゲイ”は今、時代の変化を感じているようです。
「男と男の恋愛、女と女の恋愛も、少しも恥ずかしいことはないで」
今年5月14日、同志社大学の授業に招かれた長谷忠さん(95)。長谷さんは同性愛者で、誰かと交際したことも性交渉の経験もありません。同性愛が病気とされていた厳しい時代を生き抜いてきました。
(長谷忠さん)「みなさん聞いたことあります?LGBTというの。活字で読んだこともあるの?あぁ、うなずいているね、みんな。知っているわけね。自分でLGBTやと思った人はいる?自分でそう思っている人もいるの?えらいわ。だけど、それを秘密をしているやろ?言ってる?」
(学生)「うん、言ってます」
(長谷忠さん)「開けっ放しやな、えらいわ。なかなかそれを言われへんのよね。同性愛者が汚らわしい、汚いという考えを昔は持っていた。今は同性愛者って言われても、そこそこは理解のある人が増えているかと思うんですけどね。男と男の恋愛、女と女の恋愛というのも、少しも恥ずかしいことはないで」