日々の作業が“数値”に…即補修の場合も…

総合検測車「ドクターWEST」の走行点検で大きな異常が見つかった場合には、車で並走している社員が、すぐに緊急の補修作業にあたるそう。

「日ごろ我々が行っている保守や修繕が、直接こうして数値として出てくるので、やはり緊張はする」

伊予大洲駅を出た総合検測車「ドクターWEST」は、長いトンネルを抜けて伊予市内に。
これまでのところ、モニターに映し出されているグラフに大きな乱れは確認できません。

進行方向とモニターの位置が逆になると…

例えば、高速で走る特急列車が行き交う区間のうち、特にカーブの急な地点では、線路に掛かる負担が大きくなるそう。

―――数値は正確に出ますか?
「出ますね、もう正直に、全て出ちゃうので…。やはり直したところは良くなっているし、手を掛けられなかったところは、ちょっと大きな値が出ているので、次に生かしていく」

ちなみに特殊な車両ならではの、こんな苦労もあるそうで。

「『下り』計測の時は、進んでいる方向とモニターの位置が同じなので酔わないが、反対の場合、気持ち悪くなる、最初は…」

気の休まる瞬間は無さそうです。

―――伊予市駅に着きましたね。
「松山駅まであと少し、とりあえず大丈夫だと思う」

伊予大洲駅を出発しておよそ1時間。
総合検測車「ドクターWEST」は、未明の松山駅へと滑り込みました。

「ほっとひと安心というところ」

この日行われた検査では、大きな異常は見つかりませんでした。