(ボグダンさん)
詳しいことは言えませんが、私は国境でロシア当局に拘束されました。彼らはあらゆる手段を使って私が逃げ出すのを阻止しました。私は犯罪者のような扱いを受けました。
脱出に2度失敗したあと、リボワベロワ氏のオフィスで「私はウクライナに戻りたくありません」という文書にサインをさせられました。馬鹿げていますよね。でも実際に起きたことなんです。署名をしましたが、逃げ道はありました。同じ日にウクライナの弁護士宛にも文書を送ったんです。「リボワベロワのオフィスで書かされた文書は私の意思ではありません」と。
◆ロシアのプロパガンダに利用され「最悪の気分だった」
(記者)
ロシア国営テレビのニュース映像を一緒に見てください。ロシアの里親の家で撮影されたものですが、撮影の経緯を教えてください。
(ボグダンさん)
この映像は何度も見ました。私の表情を見ても取材されたくないのが明らかですよね。これはロシアのプロパガンダです。逃げ出そうとした罰として協力させられました。そうするしかなかったんです。それ以上、詳しいことは言えません。
(記者)
どんな気持ちで取材を受けていたのですか?
(ボグダンさん)
ウクライナや世界中の人たちが馬鹿げた話を信じるのではないかと思って最悪の気分でした。

(記者)
プーチン大統領やマリヤ・リボワベロワ大統領全権代表に国際刑事裁判所から逮捕状が出ています。彼らの責任についてどう思っていますか?
(ボグダンさん)
戦争や連れ去りに関与している全ての人が逮捕されるべきだと思います。
(記者)
ウクライナに戻り、今後したいこと。将来に向けて願うことはなんですか?
(ボグダンさん)
ロシアに連れ去られた全ての子どもたちを連れ戻したいです。その上で彼らがちゃんとリハビリやカウンセリングを受けられるようにする。それが私の夢です。これは私たちの未来のため、子どもたち一人一人のための闘いなんです。子どもたちが何を感じているのか、どうすれば乗り越えられるのか、私以上に知っている人はいません。私が体験したからです。日本にも手伝って欲しいと思います。