大谷選手に「借金を肩代わりしたことに」と“口裏合わせ”依頼か

井上キャスター:
胴元とのやり取りをみると、バンプ(上限額)を引き上げてほしいと繰り返していることがわかります。依存症に陥るとこうなってしまうのかと感じます。

違法賭博に賭けた総額は約280億円と、想像を超えた額です。勝った総額が約220億円で損失が約62億円ということです。

アメリカのニューヨーク・タイムズによると、違法賭博による借金について、水原容疑者は大谷選手に「借金を肩代わりしたことにしてほしい」とお願いしていたようです。

水原容疑者は開幕戦当日(3月20日)の午前中に地元メディア「ESPN」の電話インタビューに応じ、「大谷選手に借金を打ち明け、口座から胴元へ送金してもらった」とうその内容を答えていました。

開幕戦でドジャースが勝利した後のミーティングで、水原容疑者は違法賭博への関与を告白しました。その後、ホテルに戻って、大谷選手と深夜に“2人きりの場”を設けたと報じられています。

その際、「借金を肩代わりしたことにして」と、水原容疑者の説明に沿って“口裏合わせ”するように依頼しましたが、大谷選手は拒否しました。代理人や別の通訳、水原容疑者の妻も同席し協議を行ったということです。

ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表によると、「追い詰められるとうそをついてしまうのは、ギャンブル依存の人に多い傾向。口裏合わせなど、自分に都合の良い形で解決しようとするのが特徴」だということです。水原氏自身も「依存症の治療をしっかりと受けていく」と発表しています。

ホランキャスター:
大谷選手を違う形でさらに巻き込んでしまっていたら、どうなっていたのでしょうか。

プロ経営者 ハロルド・ジョージ・メイさん:
大谷選手との2人で話した段階で額などを知らなかった場合、友情や仕事の関係もあって「いいよ」と言ってしまいそうです。口裏合わせに応じていたら、話が変わっていたと思うので、大谷選手が一線を引いたのは偉いですよね。

ホランキャスター:
どのようにギャンブル依存症を克服していくのか、長く大変な戦いになりそうです。

プロ経営者 ハロルド・ジョージ・メイさん:
アルコールなど、いろいろな依存症がありますが、ギャンブル依存症もそのうちの一つなので時間がかかり、大変だと思います。

井上キャスター:
野球界として責任をどう取るのでしょうか。日本ハムファイターズも水原容疑者を雇っていて、そこを信用してアメリカの球団が雇ったという側面もあると思います。日本球界はどのような再発防止の対策をしていくのでしょうか。

プロ経営者 ハロルド・ジョージ・メイさん:
アメリカでも、どういうバックグラウンドチェックをしていたのかという話題は出ていますよね。「大谷選手が良いと言っているから」という流れだったのか、今後、改善が求められると思います。