「子どものことを考えた工事のやり方とは思えない」

 こうした状況を一番心配するのは、やはり保護者です。今年1月に市が開いた「小中一貫校」計画についての説明会は、工事の進め方に問題があると紛糾しました。

 (出席者)「子どもたちは工事の音を聞きに行っているみたいなもんじゃないですか。子どものことを考えた工事のやり方というふうには誰も思えないと思う」
 (出席者)「3年間全くグラウンドのない中学校、児童期から大人へと変わる成長の3年間、そういう環境で育ちます。この子らの気持ちを思うといたたまれません」

 来年中学生になる息子を持つ荻野さんも思いをぶつけます。
16.jpg
 (荻野慎介さん)「この説明会をしたからこれで終わりだという感じで進められているのは非常に気になります。一番は子どもたちの声をもっと聞いてほしい」
17.jpg
 (宇治市の担当者)「子どもたちにとってよい教育環境にしていくというところが大前提としてあると考えていますので、そういった整備になるように皆さんの声を聞かせていただきながら、考えていけることは調整を引き続きしてまいりたいと考えております」

 説明会は、予定時間を約1時間延長。しかし、保護者らが納得する回答は得られませんでした。

 (荻野慎介さん)「なかなかあの説明会だと、親が言って、市が検討しますと述べ、親がこれはどうですか?と聞くと、市がそれは今分かりませんとか、そういうことの繰り返しで、ちゃんとした回答がなかなか返ってこない。やり取りが、“キャッチボール”がほしいなと思うんですけど、(言葉のキャッチボールが)足りないなとすごく思います」