今回の訪米で… 「自衛隊がアメリカ軍と一緒に海外で戦うことが可能になる」
加藤キャスター:
注目されているのは日米首脳会談での自衛隊とアメリカ軍の連携強化についてです。

アメリカ軍と自衛隊の相互運用性を強化するため、それぞれの指揮統制の枠組みを向上させるといった旨が確認されました。
この意図について星さんは「アメリカ軍と第三国が開戦状態になったら、日本に影響が出る場合、自衛隊はアメリカ軍と一緒に海外で戦うことが可能になる。その場合、日本国憲法から大きく踏み出すことになる」と指摘しています。

星さん:
これについて、今は3段階目にあると言えます。
まず1段階目は、安倍政権のときにあった「安保法制」で集団的自衛権の一部を容認することになった。
今まで日本は「敵基地攻撃論」について慎重で、「アメリカが攻撃するけど、日本は守りに徹する」としていたはずなのに、岸田政権は1年半前に、「反撃」という形で、一歩踏み出したんですね。これが第2段階。
そして今回の訪米で、具体的に日米がコントロール指揮司令部を作って「お互いに連携しましょう」というところにまできたので、今までの日本の安全保障政策の中では、相当踏み出した流れで、展開によっては日本の自衛隊とアメリカ軍が一緒に戦うという仕組みができたということなので、私は国会で相当具体的な議論をする必要があると思います。
井上キャスター:
トップ同士で話し合いで決めるということも重要。でも、まずは国内の議論、憲法をどうするのか、先にやるべきじゃないかという意見もあるわけですよね。
星さん:
このままだと「説明なき同盟強化」ということになると思います。
井上キャスター:
アメリカとしても、インド太平洋を大変重視している。その中で、日本としっかりとタッグを組みたい。そこに日本が物を言えていけるのかという局面なのかもしれません。