そんななか、桜馬さんには親元を離れて過ごすこと以外にも不安があったと母・千春さんは話します。

母・加川千春さん「この子太鼓もしているんですよ。全国大会の石川県代表で本当は3月大会が開催される。練習もできないしねどうなるんかな。でも行きたいげんね?」

そして翌日の1月17日、輪島から出発します。

母・加川千春さん「本人もたぶん口には出さないけど不安でいっぱいやと思っているんですけどね」

輪島市内の中学生の6割にあたるおよそ250人が、白山市に向かいました。

輪島を離れる日 息子を送り出す母・千春さん


桜馬さんとは離れて暮らす間、千春さんは炊き出しをするなど、被災地での活動に勤しんできました。


100キロ以上先の息子とはたびたびスマホでやりとりも…。

母・加川千春さん「こんなのもらった、あんなのもらったっていうのをビデオ通話で見せてくれる。全然安心、楽しそうに」

地震を忘れて今を楽しんでほしいと息子を送り出した千春さんですが、それでも不安と寂しさは募ります。

母・加川千春さん「炊き出しの準備などしながら気を紛らわして、1日1日を過ごしている。新学期2年生になって(輪島に)来られるかなぁ。」