5匹中4匹死んだ…のはマラリア感染のマウス
(東京工科大学 今井伸二郎名誉教授)元々、厚生労働省がプベルル酸が毒性が強いと言った根拠っていうのは、北里大学が出した論文を引用してるんです。
北里大学の論文の中身を見てみると、「元々マラリアを感染させたマウスにプベルル酸を摂取させたときに、5匹中4匹が死んでしまった」というデータから話をしています。
ただ、毒性を評価する際には、マラリアに感染させたマウスとかではなく、普通のマウスでやるものですから、そこで死んでしまった原因というのが、プベルル酸だけによるとは限らないことになってしまうんです。
ですから、私はそのデータだけから見て、プベルル酸が強い毒性が強いということを言い切るのはちょっと難しいんではないかというふうに考えています。
――今井名誉教授は「プベルル酸の特性はわかっているんですけれども、別の何かと組み合わせたときの反応はまだわかっていない、そのため原因物質の特定は非常に難しい」という見方も示しています。