小林製薬の紅麹成分を含むサプリメントを摂取し健康被害が相次いでいる問題で、想定外の物質の可能性として注目される「プベルル酸」。厚生労働省は「非常に毒性が強い」としています。

 一方で、機能性食品の研究に取り組んでいる東京工科大学の今井伸二郎名誉教授は、毒性の根拠とされる“マウス5匹中4匹が死んだ”というデータが“マラリアに感染させたマウス”の実験であることから、「マウスが死んだ原因がプベルル酸だけによるとは限らない。このデータだけ見てプベルル酸が毒性が強いと言い切るのは難しいのではないか」と話します。

そしてプベルル酸自体の毒性を調べる実験は数か月かかり、別の何かと組み合わさった反応を調べるにはさらに時間がかかる、と解説します。(2024年4月1日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

◎今井伸二郎:東京工科大学名誉教授 著書に「機能性食品学」 免疫疾患などを予防する機能性食品を研究