和歌山市で発生した毒キノコによる食中毒事案。被害男性が毒キノコを食べてしまった背景には、AI判定がありました。
AI判定を信じて焼いて食べたが…
和歌山市生活保健課によると、同市在住の70代男性は11月3日、奈良県下北山村の山中でヒラタケやシイタケに似たキノコを採取。
翌4日、食べられるかどうかを植物園などに確認しようとしましたが、連絡がつながらなかったため、採取したキノコを自らの電子端末で撮影し、AI判定を行ったところ、AIは“シイタケかヒラタケで食べられる”という旨を回答しました。
それを受け、男性はキノコを焼いて食べましたが、約30分後から嘔吐の症状が出て一時入院しました。現在は快復しています。
県立自然博物館や同市の衛生研究所が残品を調べたところ、キノコは毒キノコである「ツキヨタケ」と判明しました。
「AIや図鑑で自己判断するのは危険」
ツキヨタケは、見た目はヒラタケやシイタケ、ムキタケに似ていますが、▽ひだの付け根に隆起帯がある点 ▽肉の内部に黒っぽいシミがあるものが多い点(ただし、ないものもある)が特徴だということです。
また、ツキヨタケは加熱しても毒性成分は残るということです。
和歌山市生活保健課は、「AIや図鑑で自己判断するのは危険。食用のキノコだと確実に判断できないキノコは、採らない・食べない・売らない・人にあげないようにしてください」と注意を呼びかけています。














