幻になった「野蒜築港」
仙台管区気象台観測整備課 毛利光志主任技術専門官:
「こちらが資料になります」

工事が止まった日の天気図です。
仙台管区気象台 毛利光志主任技術専門官:
「暴風の中心、今で言うと台風ですね。『台風の中心は北東に進んでおり、野蒜の南方にあって、太平洋に抜けていく』ということが解説されています。この当時は、風力は0から6までの7段階で表していまして、そのうちの風力が5ということになります。この日が、台風の影響が一番大きかったと言えると思います」

自然災害が起こるたび改修を繰り返してきた野蒜築港。台風が追い打ちとなり、明治政府は翌年、工事を断念しました。