■極貧生活の中、選挙応援にも駆り出される学生たち
また、衆院選の自民党の候補者の応援に動員されたこともありました。
女性:
「選挙応援を手伝ってくれということで、自民党系列の事務所へ行って、電話かけ。リストに沿って、今度選挙でますのでよろしくお願いしますという電話をずっと朝からかけるという」
選挙の応援も献金につなげていたといいます。
女性:
「統一教会側も統一教会側で、この人の仲間だよ、みたいにもっていくので信用させてたくさんの献金をさせちゃうんだと思うし、利用してたんじゃないかなと思う」
女性が所属していた原理研究会、いまはどうなっているのでしょうか。富山大学学生支援課は「近年活動は確認されていない」としています。
しかし、学生に聞いてみると。
学生:
「この通りで、明らかに困っていてどうしようみたいな感じの女性がいたので声をかけたら、あ、私こういう者なんですけど。と急に、すごく困り顔だったのに、急に笑顔になってパンフレットか何かを渡された。思想だったり代表の方のお言葉とかが書いてあって。(学生っぽい年齢の人?)だと思いますけどね。ぱっと見た感じ」
学生:
「富山大学にもそういう宗教に入っている人がいるから気をつけたほうがいいよって。ツイッターでそういう方がいるとつぶやいている先輩がいて、気をつけたほうがいいかなって思っている」
大学構内にはカルト集団への注意を呼びかける立て看板も。SNSにも、原理研究会とみられるアカウントが。最近はSDGsやボランティアサークルを装うケースも多いといいます。

女性は大学卒業間際になっても就職も決めず、布教活動にのめりこんでいました。
女性:
「私大学の卒業式のときにもう行方くらましてしまったんですよね。父親がおれと話して(教団を)やめないなら親子の縁を切るといわれてしまったので、そうならないために逃げちゃったんですよね」
女性:
「親に、もし人を殺せと教団が言ったらお前は人を殺すのかといわれたんです。それはそうするかもしれないと言ったら、父親が怒って殴りまして、わたし腰の骨が折れちゃった。「これは、(教団が)もう親に会わせないほうがいいだろう」と(言って)転々とあちこち日本の中ですけど移動してました」
女性は卒業後、教団に身をおく「献身者」となりました。最初に派遣されたのが。
女性:
「静岡の原理研のマザーをしていました。静岡大学」
24歳のとき、静岡大学の原理研究会で学生信者たちをとりまとめる「マザー」となったのです。

さらに、勧誘活動にのめりこむようになります。そしてこの後、全国を転々とする過酷な生活が待っていたのです。
女性:
「レンタカーを改造して、5、6人で互い違いになって寝袋で寝て1か月くらいと…」
(続きは第8弾で)