首相の退陣を求める武装集団が警察署などを襲撃しているカリブ海のハイチで、政府は治安回復のため非常事態宣言の期限を1か月延長すると発表しました。

AP通信などによりますと、政府は3日から出されていた非常事態宣言を来月3日まで延長すると発表しました。

この期間、首都などでのデモ活動が禁止され、秩序が守られない場合、警察はあらゆる手段を講じるとしています。ハイチでは先月29日以降、アンリ首相の退陣を求める武装したギャング集団が警察署や刑務所などを襲い、これまでに警察官など少なくとも数十人以上が死亡するなど、治安が急速に悪化しています。

国連は7日、「ハイチの保健機能はほぼ崩壊していて、銃で負傷した人を手当てするスタッフや施設、薬などが不足している」と警告しました。

先月末から海外にいるアンリ首相は、空港が襲撃によって閉鎖されているため入国できず、現在、同じカリブ海のプエルトリコにいるということです。