■富山の政界に入り込む旧統一教会関連団体

チューリップテレビが自民党の県議会議員32人全員に取材をしたところ、少なくとも4人が旧統一教会関連団体の選挙応援を受けていたと証言。関連団体と認識した上で、集会への動員を呼びかけていたことや、公約が書かれたチラシ配りを任せていたといいます。また、13人が集会に出席するなど、旧統一教会との関わりを認めました。

こうした中、旧統一教会側から「抗議活動」をされたという自民党の県議がいます。

種部恭子 県議:
「会場の中から保護者が手を挙げられて『自分の子どもにこんな過激な性教育をしてもらっては困ります』と」


ジェンダー問題に取り組み、産婦人科の医師でもある種部恭子県議。2005年、まだ県議になる前に、県内の小学校で保護者を対象に正しい性教育の知識を子どもたちに伝えるよう講演をしたときのことです。

種部恭子 県議:
「『過激な性教育をしてもらっては困ります』と。『私もそう思います』という人が(相次いで)出てきた。男性と女性の方」

その後、抗議をしたのは旧統一教会の関係者だとわかったといいます。

「今話していたあっちにいた男性とこっちの女性は夫婦ですよと」
統一教会の人だよと教えてくれました」

種部県議は、性的マイノリティや同性カップルを守る立場の活動を続けてきました。そして、旧統一教会関連団体から今年、LGBTに反対する冊子と手紙が届いたといいます。

種部恭子 県議:
「県が推進するパートナーシップ制度を慎重に考えるようにという文書が届いた」

一方、選挙応援を受けた稗苗県議は。

稗苗県議:
「憲法改正とか、男女共同参画とか、LGBTとか様々な問題に対しても県内の市町村議会に彼らが出向いて意見書を出すための導火線とか連携しています」

合同結婚式を重要な儀式とする旧統一教会は、同性婚などを強く否定しているといいます。

山口 広 弁護士:
「統一教会でいましきりにやっているのが、夫婦別姓とか、同性婚とか、あるいはLGBTを認めるとか、こういう動きは家族の本来のあり方を崩すから許されないんだという強い主張を持っているわけです。その主張を保守的なお考えの先生に浸透、あるいは受け入れてもらって、市議会の決議、県議会の決議でかなりの自治体でLGBT反対、夫婦別姓反対、あるいは同性婚反対という趣旨の決議を出したりしています」


今月11日の会見で、世界平和統一家庭連合の田中富広会長は。

Q:奈良の演説で聴衆の中に結構統一教会の人がいたという話があるが動員は?

田中富広 会長(11日の会見):
「よくわかりません。もし教会員がたくさんいたということであれば、安倍元総理の応援でなく、地元の候補者の応援だと思います。協会としてありませんが、個人として支援団体になって応援している可能性はあるかと思います」

選挙の応援は教団の指示ではなく、あくまで信者個人が行っているとしました。
一方、元信者は。