「個人的に『LINEの連絡先』」も認定「執拗に迫ったらセクハラ認定されやすい」

ーーまた今回は「個人的に昼食に誘われる」「下の名前で呼ばれる」「個人的にLINEを教えろ」というのもハラスメント認定されました。

「(LINEの連絡先を聞くのは)すごく微妙なところなんですが、例えば、仮に1回拒否したにも関わらず執拗に迫るとなると頻度がすごくあるので、セクハラに認定されやすいのはあります。1回だけだと正直セクハラ認定する判断はすごく微妙です」

ーーハラスメント被害を受けたらどうしたらいいのでしょうか。村嵜さんによりますと、「はっきり断る」「物理的に距離を取る」、そして「記録を詳細に残す」ということですが、これはどういうことですか?

「これはセクハラされたと思った一連の出来事をメモを繰り返ししていくことです。すぐに相談窓口などを利用することがなかったとしても、いずれ声を上げていこうとしたときにまとめて報告することもできます。例えば、パワハラやセクハラする人は基本『否定』『反論』『認めない』と思うのですが、仮に全部認めなかったとしても、詳細に記録を残すことで、信憑性が高くなってくる判断ができるので、総合的な判断としてセクハラ認定するのが妥当だという一つの判定もできますね。録音があれば一番いいですが、もし録音が難しい方はメモでも大丈夫です」

 加害者にならないためには村嵜さんによりますと、「上司から部下にプライベートの話をしない」「相手の反応をちゃんと見る」、「失言はすぐにすいませんと謝る」「受け取り側が好意を持っているからOKではありません」ということを覚えておいていただきたいということです。