2人目を産めない「教育費が昔より高い」

藤森祥平キャスター:
2023年の出生数が過去最低になりました。このままいくと、2070年には約8700万人の人口になり、50年間で人口が3分の2になってしまうと見られています。
既に出生数が減っていますから、産婦人科医の皆さんの働き方、経営も含めてかなり厳しい状況ですね。

産婦人科医 宋美玄さん:
都市部より地方を中心にどんどん減っていて、この6年ぐらいで3分の2ぐらいになっているという声を聞いています。そうすると、どうしても採算が取れなくなるので分娩施設を閉めるところも今後出てきますし、それも相当計画的に集約化しないと空白地帯が出てきて、それがまた少子化に拍車をかけるのではと危惧します。

データサイエンティスト 慶応大学医学部 宮田裕章教授:
医療体制もそうですし、国全体の仕組みが成り立たなくなっていくんですよね。出生率は下がってきている、とはいえスウェーデンやフランスはうまくいってるんです。共通項は何かというと、今まで多世代家族やコミュニティというものに支えられてきたものを、社会の仕組みで支えるということなんです。
個人で産むけど、みんなで育てる。産めば何とかなる。これが出生率の低い国では難しいんですよね。経済的にも国も頼れないということで、どんどん低下していく。その状況に今、日本はある。これを変えなくてはいけない。