「完全非公開」で説明責任は果たされるのか

TBSスペシャルコメンテーター星浩さんは、「岸田総理が『重要なのは国民に対する説明責任である』と話している以上、公開せざるを得ないのではないか」と指摘しています。
また自民党・安倍派の最高顧問である江藤征士郎議員は「政倫審の要請があれば、積極的に対応する」としていて、「政倫審から『51人全員』ということであれば出席をして、真相と事実の説明・解明をする。それに尽きる」と話しています。
東京大学 准教授 斎藤幸平さん:
全てが茶番だと思いますね。これだけ「説明をしろ」という話になっていて、ここで完全非公開を求めるというのは「説明する気がありません」と言ってるようなものだと思います。
これはそもそも政治倫理審査会自体の“限界”でもあって、“疑惑を持たれた議員の弁明の場”として元々制度が作られてしまっているので非公開の余地が与えられてしまっている。証人喚問なども含め、国会の場でしっかり追及してほしいと思っています。
ホラン千秋キャスター:
まさにその部分で、政治倫理審査会というものが「完全非公開という形を希望したらできてしまう」というのであれば、「説明責任を尽くす」という部分を別に作ることができるのか。「完全非公開だが、しっかりと中身を全員に報告します」というとことを総理が言い切れない部分が、リーダーシップというところ、さらに「自民党として本気で取り組んでいます」というところに欠ける部分なのかなと感じます。
斎藤幸平さん:
私にもよくわからないのが「なぜ岸田総理はもう少しこの問題についてしっかり疑惑を持たれている議員に『説明してちゃんと責任を取れ』と言わないのか」ということです。何がそんなにやましいことがあるんだろう、と逆に余計な疑惑を生んでしまっているので、一度しっかりと説明をする場を作ることが、自民党にとっても合理的な判断だと思います。
逆に野党側も、仮にここで何らかの妥協をしてどこかで手打ち、みたいなことになると、国民の怒りは今度野党に向かいますから、野党も本気でやらないといけないと思います。
ホランキャスター:
総理の支持率、自民党の支持率にも繋がってくると思うので、ここで「しっかりとやっています」という方が信頼は上がると思います。