陸上の室内競技会、2024 Japan Games Osaki が25日、鹿児島・大崎町で開催された。舞台となったのは国内唯一の公認室内100mトラックなど日本最大級の設備を誇るジャパンアスリートトレーニングセンター大隅。2月のアジア室内陸上で銀メダルを獲得した寺田明日香(34、ジャパンクリエイト)は60mHに出場し、8秒41で優勝。さらに昨年、男子400mHでパリ五輪参加基準記録を突破した豊田兼(21、慶應義塾大3年)や昨年インターハイで女子100m、200mで2冠達成の山形愛羽(18、熊本中央高3年)も室内日本新をマークするなどして表彰台に立った。

寺田は地元の高校生らと走り、自己ベストには及ばなかったが日本ハードル界のトップの実力を見せつけ優勝。レースを終えて「昨シーズンを終えてから模索中のハードルを低く感じられるようなハードリングを意識しながら走った」と振り返った。また、「自分のやってきたことを後悔しないように一つずつやっていけば結果もついてくると思う。後悔のない五輪シーズンにしたい」と準決勝敗退で終わった東京五輪のリベンジに向けて意気込んだ。

シーズン初戦となった豊田は60mHに出場。日本歴代9位タイの7秒70をマークし優勝を決めた。昨シーズンは400mHでパリ五輪参加標準記録を突破し、110mH でも参加標準記録まであと0秒02の13秒29 をマークしている。豊田は「シーズンを占う大会でもあったのでタイムとしても動きとしても目標を達成できた」と笑顔で振り返った。

昨年インターハイ2冠の山形は女子100mに出場。予選で室内日本最高の 11秒77 をマークした。決勝でも2位以降と大差をつけて優勝に輝いた。山形は「パリ五輪が狙える位置にいると思うので、100mは 11秒4 台までもっていって補欠ではなくリレーメンバーとして出場できるように頑張りたい」と目標を語った。

寺田は3月9日から沖縄で合宿を行い、次戦は沖縄の春季記録会で100mHに出場予定。豊田は3月にオーストラリアで行われる試合に参加し、110mH のパリ五輪参加標準記録突破を狙う。山形は春から強豪・福岡大学に進学が決まっている。