効果期待されるも懸念が…
日比麻音子キャスター:
肥満症治療薬「ウゴービ」の期待できるところは、どこでしょうか。

糖尿病専門医 市原由美江さん:
本来、人がご飯を食べたときに小腸から出るホルモンが「ウゴービ」なんですが、尿に直接働くので、食欲抑制効果がかなり強く出ます。
他に、胃腸の動きを弱めるので、満腹感が持続し、結果、体重が減る効果が期待できます。
日比キャスター:
ただ一方で、条件はいくつもあるので、どのような懸念を考えていらっしゃいますか。
糖尿病専門医 市原由美江さん:
条件がかなり厳しくなっているのは、日本の医療費が現在かなり多いので、気安く処方できないように厳しくしてるのはもちろん、糖尿病専門医や循環器専門医など、専門医の資格を持っている者が正しく治療に用いるために、厳しくされているところです。
井上貴博キャスター:
先ほどの(治験の)データで、68週で体重が平均13%減少するということは、約1年4か月で、これだけ効果があるというのは、ものすごく画期的だというふうに感じました。
肥満の割合だと、日本は欧米に比べると少ないと言われてますけど、インスリンの分泌が悪い方が多いというデータもあります。そのあたりで、医師の皆さんにはどのくらい期待されてるものなんですか。

糖尿病専門医 市原由美江さん:
そもそも「ウゴービ」が出る前に、全く同じ成分の他の糖尿病治療薬の段階でも、同程度の体重減少効果があったんです。
今回は「肥満症」に対して、保険適用を取って、治療が必要な適切な方に対して痩せさせましょう、というものなので、効果はかなり期待できます。
歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
保険適用はこの基準を、ということですが、自由診療の場合は、新薬「ウゴービ」を使うことは可能なんでしょうか。
糖尿病専門医 市原由美江さん:
保険診療だと条件がかなり厳しいですが、自由診療だともう自由に処方できてしまうのが現状です。