そもそも「肥満」と「肥満症」はどう違う?

加藤キャスター:
そもそも「肥満」と「肥満症」の違いについてです。
日本肥満学会によると、「肥満」は、太っている状態のことです。病気ではありません。
体重や身長から算出される▼BMIが25以上ある方は、「肥満」に当たります。
BMIの値は、体重(kg)÷身長(m)×身長(m)で出すことができます。
どれくらいの方が「肥満」に該当するのかという調査があります。
2019年の厚労省の調査によると、20歳以上で▼男性の3人に1人、▼女性の5人に1人が、「肥満」に当たるということがわかっています。
対して、「肥満症」は、減量による医学的治療の対象にあたる病気ということになります。
「肥満」の条件に加え、▼高血圧や2型糖尿病などの健康障害が1つ以上あること、もしくは▼内臓脂肪の蓄積があるといった条件に当てはまる方を指します。(日本肥満学会より)
では、肥満症治療薬「ウゴービ」は、「肥満症」という病気の方なら使えるのかと言うと、そうではないそうです。治療開始には、いくつかの条件があります。

〈肥満症治療薬「ウゴービ」の治療開始条件〉
・20歳以上で「肥満症」と診断されていること
・「高血圧」、「脂質異常症」、「2型糖尿病」のいずれか1つに該当すること
・「運動療法」や「食事療法」をしても十分な効果がないこと
・「BMI35以上」もしくは「BMI27以上で、肥満に関連する健康障害が2つ以上ある方」
※糖尿病専門医 市原由美江 医師より
かなりの条件があるということになります。