ICTを活用した“スマート農業”も

ブロッコリーの選果場です。収穫したブロッコリーは出来るだけ早く氷詰めにして出荷されます。こうすることで黄色く変色したり水分が抜けてシャキシャキ感が失われるのを防いでいます。

JA島原雲仙のブロッコリー部会では、質と量の向上や仕事の効率化につなげようと4年ほど前からICT技術を使ったスマート農業を取り入れ、現在、3つの分野で活用しています。

1つ目は自動選果機です。ブロッコリーの大きさや形などをセンサーで判断し、《2LからBまで》4つのサイズに振り分けます。

振り分けられたブロッコリーは、それぞれのランクごとに人の手で箱詰めされていきますが、自動選果機のお陰で人の目による誤差や経験不足の影響がなくなり、作業効率も上がったということです。

JA島原雲仙営農部 田中慶輔 主任:
「今までの選果よりもスピードが早くなりましたし、経験がない方でもすぐに選果に入れるところがメリットになってくる」

長年、ブロッコリーの選果を担ってきたベテランも、大幅な時間短縮につながったことを実感しています。

選果歴11年 御厨真由美さん:
「大きい木枠一台を、前は2人で早くても20~30分かかっていたものが、今だったらこれが10分とかでできるようになったので、すごく効率が上がっている」

年間およそ2600トンほどのブロッコリーが、ここから県内のほか、東京や大阪などに出荷されていきます。

データを使ったスマート農業も行われています。ブロッコリーの生産者たちが、苗を植えた時期や畑の広さなどの情報をシステムに入力することで、いつ頃、どのくらいの量が出荷できるかといった見込みをより正確に立てられる様になったということです。

JA島原雲仙営農部 田中慶輔 主任:
「きちんとした出荷予測をすることで、売り場の確保なり価格の安定に繋がってきてます」

そしてドローン。農薬散布する際に使っており作業負担の軽減や、時間短縮につながったほか生産者の安全にも配慮して散布できるようになりました。