クジラの埋設方法も2通り 地面を掘るか、盛り土か

――さて、クジラの埋設の方法は二つあり、一つは地面を掘って埋める方法、もう一つは地面の上に置いて、土をかぶせるということなんですが、今回は埋設地が産廃処分場のため、後者をとるということです。

(国立科学博物館 田島木綿子研究主幹)それは妥当ではなく、もし我々がやるとしたら、地面を掘って埋める方法を必ず取りますね。今回は現場の方なりが判断されたと思いますが、とはいえ盛り土でもその後のオプションで何とかすることもできます。

――また田島先生によると、「ただ埋めるだけでは綺麗な標本にならない」ということです。

過去の埋設 提供:国立科学博物館

(国立科学博物館 田島木綿子研究主幹)個体をそのまま土に入れれば綺麗な標本になるわけではなくて、やはり骨にするには、綺麗に順番や配置を見ながらやらないと、土はすごく動くので、地図も書かなければいけませんし、杭を打って場所を示しておかないと、動くので、なるべく理想型に近づけるよう我々としても何とかしたいと思っております。

――何年くらい埋めるんですか。

一応我々の経験だと「ふた夏」と言ってます。ふた夏を超えるといいというふうに。