――去年死んだ「淀ちゃん」は海底に沈めました。今回のクジラは埋設する方針になりました。国立科学博物館の研究主幹、田島木綿子さんは、今回の判断をどうみていますか。
(国立科学博物館 田島木綿子研究主幹)私達にとっても皆さんにとっても非常に嬉しい決断ではないかと思います。その死に報いるためには、そのまま埋設してしまうより、「なぜ死んでしまったのか」とか、「クジラの生きざま」が学術調査でわかることがありますので、やはり調査して埋設、その後、骨格標本が地元の博物館に収蔵されることは非常にいいことではないかなと思います。

――死んだクジラは岸壁に係留されていて、22日に引き上げられます。映像や写真を見て、田島先生は今の状態をどのように判断されますか。
ちょっと我々が考えていたのより、小さめかな、と思い始めています。最初は15mサイズの「ヨドさん」と同じぐらいかなと思ってたんですが。胸びれを見ていただくと、ちょっとバンザイを始めているのがわかります。私達はこのバンザイの角度で、中にどれだけガスが溜まっているか、また腐敗が始まっているかを判断するんですけれども、すでに中にガスが溜まっていて、やはり一刻も早く調査したいというのは、いまの映像から判断しています。