■農家のコストダウンを実現する「ツイン苗」


ベルグアースはいま、生産農家のコストダウンを実現する新開発の苗を提案している。1本の苗から2本分の収穫ができるという「ツイン苗」だ。生産農家は苗の費用や作業量をほぼ半分にすることができる。

ベルグアース 山口社長:
生産者のコストを下げていくための苗の提案を、いままさにこの時代にあって積極的にやるべきだということで推進しています。

■接ぎ木苗需要の背景のひとつは「高齢化」


日本国内で生産されているスイカの93%、キュウリの92%、なすの79%など、多くの野菜が接ぎ木苗で作られている。山口社長は接ぎ木苗が流通している理由として、「高齢化による世代交代で技術を伝えることが難しくなっていること」「異業種からの参入による大規模化が進んでいること」「異常気象での土壌汚染などでウイルスによる被害が出てしまうこと」の3点を挙げた。


熊野英生氏(第一生命経済研究所 首席エコノミスト):
飛躍的な生産性上昇の試みだと思うのですが、背景にあるのはやはり高齢化が非常に大きいのではないかと思います。いまの日本の農業従事者は123万人で、3分の2が65歳以上の高齢者です。平均年齢も68歳。かつてのように重労働はできない、人手も限られ効率化を強いられるということで、このような農業ベンチャーが出てきたと理解できます。

(BS-TBS 『Bizスクエア』 7月16日放送より)