鹿児島市のスポーツジムに通う20代の女性です。男性に対する苦手意識もあり、これまでデートをしたことがないといいます。

(20代女性)
「デートしたことない。自分に自信がなくて…。もともと男性が苦手で、小さいころからいじめてきたのが男の子だった。男の人はそういう人だと見てしまうところがあって、自分からあまり近寄らない」


しかし、周りに結婚する人が出てきたことなどから、恋愛を意識するようになり、コンプレックスでもあった体型などを変えようと、ジム通いを始めました。

(20代女性)
「同級生がみんな結婚していったのがきっかけ。子どもがいたりすると、いいなって思って。自分も子ども欲しいなと思って。そのためには彼氏作らないとと思って、自分磨き頑張ろうと」


この女性は、今回の調査結果は実態より強く出ていて、実際には若者は恋愛にもっと関心があるのではないかと感じているそうです。実際にこの女性も、ジム通いで自信をつける中で、ある思いをいだくようになったといいます。

(20代女性)
(Q今好きな人は?)
 「います」
(Qいつまでにデートしたいとか、目標は?)
「クリスマスまでにできたら…。まだまだ頑張って自分を磨いていきたい」


女性はコロナ禍で出会う機会が減っていることも影響していると考えていて、きっかけさえあれば恋愛をしたいと考えている人も多いのかもしれません。

また、心理学の専門家は、先月公表されたデータだけでは若者の「恋愛離れ」が進んでいると結論付けることはできないものの、恋愛を重視しない若者も一定数はいるとみています。


(鹿児島大学・人文学科 榊原良太准教授)
「社会の中で多様性を尊重するような流れがあるので、今の若者にとっては必ずしも恋愛の優先度が高いわけではなく、自分自身の趣味や目標に取り組むことによって、恋愛に熱中しない傾向にあるかもしれない」



昭和の時代にモデルケースとされた「標準家族」ではとらえきれないほど、家族の在り方や生き方が多様化しつつある令和の若者たちにとって、恋愛は決して関心がないわけではないけれど、優先度も高くはない。多様な人生の選択肢のひとつとなっているのかもしれません。