1992年の当時の天皇皇后両陛下の中国訪問をめぐる政府内のやりとりが、きょう公開された外交文書で明らかになりました。当時の宮沢総理について「ぐらぐらしている」などと、判断に迷う様子が記されています。
1992年、当時の天皇皇后両陛下、今の上皇ご夫妻が初めて中国を訪問されました。外務省はきょう、この訪中をめぐる外交記録について極秘指定を解除し、文書を公開しました。
外務省アジア局長(当時) 谷野作太郎元中国大使
「両陛下の中国ご訪問は、長年の日本にとっての背負った宿題」
しかし、自民党内からは尖閣問題があったうえに「天皇の政治利用にあたる」などとして、反対論が噴出。強まる反対論に政府内では…
アジア局長
「総理がぐらぐらし始めている」
渡辺美智雄外務大臣(当時)
「宮沢はいざとなると度胸がない」
外務省アジア局長(当時) 谷野作太郎元中国大使
「(宮沢氏は)外務省に対しては、やめとけということは一切おっしゃらない。他方、最後まで自分はまだ決めてないという両方のメッセージ。若干、我々としては訪中が迫ってくる段階で、困惑以上、当惑をしたのを覚えている」
そして、懸案となったのは陛下のおことばです。
「我が国が中国国民に対し多大の苦難を与えた不幸な一時期がありました。これは私の深く、悲しみとするところであります」
陛下のおことばをめぐっては、事前に「非公式に提示し、中国側の意見を聞きたいと考えている」という日本側の電文はありますが、その後の具体的なやりとりは公開されていません。
外務省アジア局長(当時) 谷野作太郎元中国大使
「非公式というのは公式じゃないから、記録にも残さない。機微に当たるから」
天皇訪中は最終的に1992年8月に決定、10月に実現しました。
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