(ブルームバーグ):ニューヨーク市でハイテクなハンディファン(手持ち扇風機)が新たなステータスシンボルとなっている。
ダイソンは、100ドル(約1万6200円)の携帯扇風機「ハッシュジェット・ミニクール」について、4月の発売以来、品薄の状態が続いていると明らかにした。特に夏場の高温を背景に、ニューヨークなど徒歩で移動する機会が多い都市部で需要が高まっている。アマゾン・ドット・コムや米家電量販店ベストバイなどの提携販売サイトでは、再入荷しても通常は数時間以内に売り切れるという。
「消費者の反響は非常に大きく、ダイソンの予想を上回っている」と同社の広報担当者は述べた。「需要は確実にあり、特に気温の上昇に伴って一段と高まっている。今後数週間でカラーバリエーションを拡充するとともに、在庫を補充し、この勢いをさらに加速させていきたい」と語った。

アマゾンや大型量販店では、ハンディファンは通常10-30ドル程度で販売されている。だが最近は、高価格帯の製品を投入する動きが広がっており、ダイソンもその一例だ。
3月にはシャークニンジャが、150ドルの「チルピル・パーソナル・ファン・アンド・クーリング・システム」を発売した。首に掛けたり、鞄に取り付けたり、手持ちで使ったりできるほか、ミスト機能も備える。
ダイソン、シャークニンジャともに、性能や品質の高さを前面に打ち出し、高価格帯の市場を開拓している。
ダイソンは、高級掃除機やヘアドライヤー、空気清浄機などで知られ、空気を動かす技術を得意としてきた。「ハッシュジェット・ミニ・クール」にも、同社を象徴する羽根のないデザインを採り入れた。コンパクトで扱いやすく、風量は複数段階から選べる。最大風速は時速55マイルに達する。
スタンドが付属し、机やベッドサイドに置いて使えるほか、バッグに入れて持ち運ぶこともできる。カラーはピンク、レッド、ブルーなど複数から選べる。
欠点もある。首掛け用のストラップが付属するものの、その状態では顔に風が当たりにくく、結局は手に持って使うことになる。また、見た目以上に重く、1日中持ち歩いたり、首から下げ続けたりすると負担を感じる。
製品名は低騒音を意味する「ハッシュジェット」だが、決して静かというわけではない。電車内やオフィスなどではファンの回転音がかなり気になる。パソコンが熱を持った際のファンの音をイメージすると分かりやすい。一方、屋外では、特に野球場のような人の多い場所では周囲の騒音に紛れ、あまり気にならない。
バッテリーの持続時間にも課題がある。ダイソンは1回の充電で約6時間使用できるとしているが、実際に試したところ、それよりかなり短かった。
高価な出費をいとわないのであれば、「ハッシュジェット」は猛暑を少しでも快適に過ごすという役目はしっかり果たしてくれる。ただ、動作音の大きさと、通行人から向けられる視線は覚悟した方がよさそうだ。
原題:Dyson’s $100 Portable Fan Keeps Selling Out Among Status Seekers(抜粋)
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