オーストラリアのANZグループ・ホールディングスは2日、長年にわたり外部監査を担ってきたKPMGオーストラリアとの契約を終了すると発表した。

KPMGは、顧客の機密情報を不適切に利用して新規案件を獲得したとの疑惑への対処に追われており、今回の契約終了で一段の圧力がかかる。メルボルンに本社を置くANZグループは、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の持ち株会社。

ANZグループは発表資料で、KPMGに代わる外部監査法人を選定するため「競争入札の手続きを開始する」と説明。ANZ側は1969年からKPMGの外部監査サービスを利用してきたが、資料によると「この契約期間はもはや適切とは考えられず、取締役会で以前から検討してきた」という。

KPMGオーストラリアが顧客データを不正に利用して契約獲得活動を強化したとの疑惑が浮上して以降、同社にとって新たな大口顧客の喪失となる。

マッコーリー・グループはKPMGを監査法人に起用する決定を8月に撤回した。インシュアランス・オーストラリア・グループは9月、2000年の上場以来サービスを受けてきたKPMGを候補に含めず、新たな監査法人を選定する入札を実施する方針を示した。不動産大手レンドリースもKPMGとの契約打ち切りを決めている。

KPMGオーストラリアは疑惑を受けて経営陣を刷新し、コーポレートガバナンス(企業統治)改善策を打ち出した。この疑惑については今年、何度か議会調査が行われている。

ANZグループは2027年4月末までに後任の監査法人を決定し、新たな監査法人によるサービスは2029年度から受ける予定。KPMGの広報担当者はANZグループの決定についてコメントを控えた。

原題:ANZ to Drop Scandal-Hit KPMG Australia as Auditor After 57 Years(抜粋)

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