債券トレーダーは、米連邦準備制度が追加利上げを遠からず決定すると強く確信している。2日発表される9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸び鈍化が見込まれるが、政策金利の見通しが著しく変化する可能性は低いと考えられる。

ブルームバーグが調査したエコノミストは、9月雇用者数の前月比の伸びが8月の16万2000人から減少し、約9万人の増加にとどまると予想している。

それでも約9万人という雇用拡大は、年初来の月間平均にほぼ沿ったペースであり、労働市場が堅調を保つ状況をうかがわせる。物価目標を過去5年上回り続けるインフレ率の抑制に力を注ぐ連邦公開市場委員会(FOMC)にとって、金融引き締めを継続する余地が生じる。

ティー・ロウ・プライスの投資適格債責任者兼ポートフォリオマネジャー、スティーブン・ブース氏は「米国債相場が上昇するにはゼロ近辺、あるいはマイナスになるような数字、賃金データで予想を下回る数字が本当に必要だと考えている。労働市場が現時点で相場回復のきっかけになるためのハードルは、実際にはかなり高い」と指摘した。

欧州の公的債務負担への不安が高まり、安全資産と見なす米国債に投資家が資金をシフトさせたことや、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長とボウマン副議長が、追加利上げが必要かどうかの判断にさらに時間を要するとの認識を示唆したことで、1日の米国債市場では、売り圧力が和らいだ。

米2年国債利回りは約10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して4.8%を下回り、10年国債利回りも24年ぶりの高水準から下げた。

しかしアナリストによれば、1日の相場反発は米国の見通しの変化や、利回りを押し上げてきた圧力の緩和とはほとんど関係がない。原油価格は1バレル=100ドル前後で推移し、イラン戦争も終結に向け協議が進展する兆しはほとんど見られない。多額の借り入れに依存する連邦政府の支出とAIブームが、着実な景気拡大を後押しし、インフレ率は今年3%を上回る状態が続く。

先物トレーダーは利上げ見通しを若干後退させ、12月のFOMC会合までは追加利上げはないと見込む一方、来年7月までに0.25ポイントの利上げが少なくとも3回決まるとの予測を堅持している。

BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者イアン・リンゲン氏は「労働市場の初期ストレスの兆候と市場が解釈できるような結果が出た場合、予想通りあるいは若干堅調な数字が出た際の下げと比べ、不釣り合いなほど相場が上昇することもあり得るだろう」との見解を示した。

原題:Treasuries Rebound Raises Stakes for Job Data as Rate Hikes Loom(抜粋)

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