米スポーツ用品大手ナイキは、販売不振がさらに悪化する見通しのなか、事業の効率化と人員削減を実施する計画だ。

1日の発表によると、2027年5月期の売上高は1桁台後半の減少を見込む。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の2.4%減より大幅な落ち込みとなり、20年5月期以来の低水準となる見通しだ。

近く最高経営責任者(CEO)就任3年目に入るエリオット・ヒル氏には、業績改善を求める圧力が強まっている。中国では業績悪化が続き、スポーツウエアも低迷している。「ジョーダンブランド」も新たな懸念材料となっている。

ナイキの株価はニューヨーク時間1日午後6時15分(日本時間2日午前7時15分)時点の時間外取引で7.1%下落した。株価は今年40%強下落し、5年連続の下落となる方向だ。

ナイキは地域事業を再編する。9四半期連続で売上高が減少した中華圏をアジア太平洋地域に統合する。これまでアジア太平洋と同じ区分だった中南米は北米と統合する。

ヒル氏は従業員向け文書で、今回の再編や今後の措置に伴い「ナイキで必要なポストは徐々に減る」と説明した。削減対象の決定は来年から始めるとしている。

ナイキは今回の計画で今後5年間に25億ドルのコスト削減を見込む。一方、約10億ドルの税引き前費用を計上する。

ヒル氏は文書で「今後生き残るのは、迅速に動き、地域に根ざしてアスリートや消費者に対応し、イノベーションに積極投資できる企業だ」と指摘した。

6-8月(第1四半期)の売上高は4%減の112億ドル(約1兆7700億円)となり、市場予想平均を下回った。

今回の決算はナイキの問題が深刻化していることを示す。消費者向け直販事業とフットウエア部門の売上高はいずれも市場予想を下回った。傘下のブランド「コンバース」の低迷も続き、14四半期連続の減収となった。

中国では市場対応の素早い地元ブランドとの競争に直面し、国内ブランド志向も強まっている。コンバースはスニーカー「チャック・テイラー・オールスター」への過度な依存が業績に響いている。最近では白人至上主義の秘密結社クー・クラックス・クラン(KKK)を想起させる広告がブランドをさらに揺さぶり、広告の一時停止につながった。

原題:Nike to Trim Jobs With Sales Headed to a Seven-Year Low (3)、Nike Warns Its Sales Slump Is Going to Worsen This Year (2)(抜粋)

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