トランプ米大統領が燃料価格高騰への対策として検討しているディーゼル燃料の輸出禁止は、ガソリン価格に影響を及ぼし、逆効果になる可能性が高い。フランスの石油大手トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO)がこう指摘した。

プヤンヌCEOは28日、ニューヨークで開かれた投資家との会合で輸出禁止について「悪い考えだ」と発言。「米国の製油所は処理量を減らさざるを得なくなり、そうなれば米国のガソリン価格に影響する可能性がある」と述べた。

世界の燃料市場では、重要な航路であるホルムズ海峡での物流の混乱や、ウクライナによるロシア製油所への攻撃で動揺が広がっている。こうした中、米国の複数の農業州選出議員は、秋の収穫最盛期にディーゼル燃料の輸出を制限するようトランプ氏に求めている。米国は世界にとって最後の頼みの供給元となっており、先月のディーゼル輸出は日量約200万バレルと週間ベースで過去最高に急増した。

トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者

プヤンヌ氏によると、輸出禁止措置が実施されれば、ここ数カ月に米国産ディーゼルの輸入を増やしている欧州にも影響し、価格抑制のため各国政府が戦略備蓄の取り崩しを迫られることになる。トタルを含む欧州の製油会社はディーゼルの精製マージン上昇で恩恵を受ける可能性があるものの、需要減退を加速させ、石油会社に対する消費者の反発を強めることになると同氏は述べた。

トタルは政治家やドライバーの不満を和らげるため、フランス国内の給油所でガソリンとディーゼルの価格に上限を設定している。

原題:US Diesel Export Ban Would Impact Gasoline Cost, Total CEO Says(抜粋)

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