高度人材の不足と「豊かになる前の高齢化」
教育への投資不足は、そのまま「人材不足」という次なる危機に直結しています。
現在、東南アジア各国がAIや半導体関連の投資誘致で激しい競争を繰り広げていますが、タイはエンジニアやデータサイエンティストなどの高度人材の輩出が少なく、英語力でも近隣諸国に遅れをとっています。
世界に売り込むべき新しい製品やイノベーションを生み出せず、古い技術に取り残されつつあるのです。
さらに追い打ちをかけるのが、急速に進む人口動態の変化です。
タイは国が十分に豊かになる前に高齢化社会を迎えており、生産年齢人口の成長は2010年代半ばから劇的に鈍化し、2019年頃からは実際に労働力が縮小し始めました。
このまま何も対策が講じられなければ、2030年代から2040年代にかけて、労働力が毎年約1%ずつ減少していくと予測されています。
