(ブルームバーグ):ホルムズ海峡を通過する原油と液化天然ガス(LNG)の輸送量は過去2週間で6カ月ぶりの高水準となったと、米中央軍のブラッド・クーパー司令官が明らかにした。
19日公表された動画メッセージで、米海軍による護衛や機雷除去の取り組みが「成果を上げている」との見方を示し、「明らかに勢いが増している」と述べた。海峡の主要航路では機雷が除去されており、ペルシャ湾岸の同盟国は「ここ数カ月」で10億バレルを超える原油を同海峡経由で輸送したという。
世界では夏以降、原油や石油製品の供給逼迫(ひっぱく)が強まった。イラン戦争に関連する無人機攻撃で、ホルムズ海峡を迂回(うかい)するサウジアラビアのパイプラインが停止したことも一因となっている。イランは海峡を閉鎖したとの主張を崩しておらず、航行ルートを巡る地域協議も行き詰まっている。
トランプ米政権は、中間選挙を控え、ガソリンやディーゼル価格の高騰に危機感を募らせており、ホルムズ海峡を通過するタンカーの通航量をここ数週間に繰り返し取り上げている。
ライト米エネルギー長官は13日、市場は今後もホルムズ経由の輸送に依存する必要があるとし、原油と石油製品を合わせて推定日量1000万バレル程度が同海峡を通過しているとの見方を示した。原油市場については「望ましい水準より逼迫しているが、過度に逼迫しているわけではない」と述べた。
クーパー氏によれば、米国はペルシャ湾岸の同盟国や保険会社、海運会社とともに、海峡を通過する輸送量をさらに増やす取り組みを進めている。
一方、米国がイランに対する海上封鎖措置を実施する中、イランの原油輸出は「ゼロ」だとクーパー氏は述べた。
フーシ派が攻撃か
一方、サウジアラビア当局は19日早朝、首都リヤドに2度の空襲警報を発令した。首都で警報が出たのは、米イラン戦争が最も激しかった3月-4月以来初めて。サウジの民間防衛当局は、いずれもその後まもなく危険は去ったと発表した。
イエメンの親イラン派武装勢力フーシ派は9月に入り、サウジ西部の都市やエネルギーインフラを標的とした攻撃を強めている。
サウジ政府は、東西パイプラインを停止に追い込んだ無人機攻撃について、複数の親イラン民兵組織が活動するイラクから実行されたと説明している。
フーシ派はここ1カ月、サウジに対してほぼ連日攻撃を行っており、17日にはタイフへの攻撃で1人が死亡、複数人が負傷した。
フーシ派はまた、紅海でサウジ船舶への海上封鎖を宣言し、複数の船舶を攻撃したとしている。紅海は、イラン戦争でホルムズ海峡の通航が混乱して以降、サウジにとって代替の主要原油輸出ルートとなっている。
原題:Hormuz Oil Shipments Hit Six-Month High, US Commander Says(抜粋)
--取材協力:Sam Kim (News).もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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