(ブルームバーグ):来年のフランス大統領選挙を前に、欧州の格付け会社スコープ・レーティングスは同国の信用格付けを引き下げ、モーニングスターDBRSも格付け見通しを「ネガティブ」に変更した。
スコープはフランスの信用格付けを「AA-」から「A+」に引き下げ、フィッチ・レーティングスやS&Pグローバル・レーティングと同水準にした。新たな格付けの見通しは「安定的」とした。
スコープは18日、予定されていたフランスの格付け見直しで、「政府債務の増加、財政赤字の高止まり、構造改革の進展の乏しさを特徴とする財政見通しの持続的な悪化が格下げの理由だ」と説明した。
一方、DBRSは1年前にフランスの格付けを「AA」に引き下げており、今回その見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。

今回の格下げは、フランスの債務を巡る最新の警告となる。経済成長が鈍化し、世界的に債券利回りが上昇する中、国内では政治的な不安定さが続いており、政府は歳出の抑制に苦戦している。
18日には、フランス10年債とドイツ10年債の利回り差(スプレッド)が14年ぶりに100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を超えた。今年の予算計画が軌道から外れたと政府が発表したことを受け、格差が拡大した。財政赤字は前年の国内総生産(GDP)比5.1%から小幅に縮小するどころか、5.4%に拡大する見通しとなった。

仏政府は2027年について、財政赤字をGDP比5%に戻すため540億ユーロ(約9兆7300億円)規模の措置を講じる方針を示した。ただ、これほど急激な財政引き締めは、議会で反発を招く可能性が高い。
さらに、7カ月後に大統領選を控えていることが事態を複雑にしており、妥協が成立する可能性を一段と低下させている。
原題:France Downgraded by Scope as Political and Debt Concerns Mount(抜粋)
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