(ブルームバーグ):米メタ・プラットフォームズは来年上期に自社開発の新型AIチップをデータセンターに投入する計画だ。AIモデルの稼働にかかるコストと消費電力を抑える狙いがある。
メタは2023年に自社製AIチップの開発計画を初めて公表したが、現在、第3世代の「MTIA 450(コードネーム:Arke)」を試験している。次世代の「500(同Astrid)」は約1カ月後に設計を完了し、27年末にデータセンターへ投入する予定で、さらに幅広く活用する見通しだ。
メタのエンジニアリング担当副社長のイージウン・ソン氏はインタビューで、「世代を重ねるごとに技術面で少しずつリスクを取り、性能も高めている」と述べた。消費電力1ワット当たり、コスト1ドル当たりの性能向上も含まれるという。
フェイスブックやインスタグラム、ワッツアップを傘下に持つメタは、AIインフラへの巨額投資の一環として自社製チップの開発を進めている。設計ではブロードコム、製造では台湾積体電路製造(TSMC)と協力し、業界をリードするエヌビディア製プロセッサーへの依存低減を目指す。
データセンター業界の重要な尺度である消費電力で換算すると、メタは12カ月間で1ギガワット超に相当する規模のチップを投入する計画だ。その後は「加速すると見込む」と、カスタム半導体開発を統括するソン氏は述べた。この見通しは、AI市場や需要が急減しないことを前提としているという。
メタのAI部門メタ・スーパーインテリジェンス・ラボは、今後登場するAIモデルや、モデルの実行段階に当たる「推論」の要件について知見を提供し、チップの調整を支援している。その結果、AIモデルの実行時にはメタのチップは「エヌビディアのどの現行製品よりも」処理効率が高いとソン氏は説明。「設計・開発の多くを自社で手掛けているからだ」と述べた。
Astridの開発完了後は、次世代モデルで処理速度とAI処理能力に当たるスループットの向上に重点を置く。光ファイバー技術も性能向上につながる見通しだ。
ソン氏は「非常に充実したロードマップがある」と述べ、「今後数年間も、取引先が当社向けに開発する製品に対抗できるチップを作り続ける」と語った。
原題:Meta Touts the Cost-Saving Benefits of Latest In-House AI Chips(抜粋)
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