フランスのレスキュール経済・財務相は、財政赤字の抑制に向け、2027年予算で約300億ユーロ(約5兆3500億円)の節減を目指す方針を示した。

節減の大半は政府歳出で行い、家計の購買力を損なったり増税したりしないようにすると、仏紙ル・パリジャンの日曜版に掲載されたインタビューで説明した。

最終的な詳細はなお詰めている段階だが、予算は「厳しく、野心的なものになる」と述べた。財政赤字を国内総生産(GDP)比5.1%未満に抑えるため、年金受給者にも国全体の取り組みに貢献してもらう必要があるという。

Photographer: Nathan Laine/Bloomberg

27年予算案はルコルニュ仏首相が月末に発表する見通しだ。議会で過半数を確保していないマクロン政権にとって政治的に難しい局面となる。来年の大統領選を控え、既に激しい選挙戦にも直面している。

野党議員は来年4-5月の大統領選を前に、反発を招きやすい歳出削減で妥協することに消極的な姿勢を示してきた。一方、極右・国民連合(RN)を実質的に率い、大統領選の有力候補とされるマリーヌ・ルペン前党首は12日、妥協の可能性を示唆したとAFP通信が報じた。

ルペン氏は13日の選挙集会で、エネルギーに課される付加価値税(VAT)を20%から約5.5%に大幅に引き下げるよう主張した。社会党のオリビエ・フォール党首はBFMテレビに対し、予算案を巡り政府への不信任に踏み切る可能性があると発言。国全体の負担については、年金受給者より富裕層に多く求める方が望ましいと述べた。

これに対し、政府のブレジョン報道官は13日、ルペン氏のエネルギー減税案は年間最大150億ユーロと「巨額」のコストがかかると指摘した。今週、各政党幹部との会合を開き、予算関連法案で合意点を探るとBFMテレビに語った。

予算を巡り妥協が成立すれば、フランス国債利回りの12年以来の高水準につながった投資家の懸念が幾分和らぐ可能性がある。レスキュール経済・財務相はル・パリジャンのインタビューで、フランスが「真剣な」予算を成立させれば、こうした懸念を緩和できると述べた。

ここ数日は危機感が一段と強まっている。フランス銀行(中央銀行)のムーラン総裁は、同国経済が懸念すべき状況にあると述べている。

フランス銀行も週末、異例となる予定外の発表を行い、保有する債券を市場で売却したとの情報を否定した。急進左派政党「不屈のフランス」の候補ジャンリュック・メランション氏が、フランス中銀と欧州中央銀行(ECB)が保有する国債を帳消しにすることで財政問題に対処する案を示したことを受けたものだ。

ECBのラガルド総裁は週末、仏紙ウエスト・フランスに対し、こうした案には意味がなく、脅威だと指摘した。

「この考えはあまりに不合理で、技術的な議論を装って制度を揺るがそうとする試みではないかと疑う。しかし、これは技術的な議論などではない」とし、「金融面で非常に危険な上、欧州の条約にも違反する」とコメントした。

原題:France Targets €30 Billion in Budget Savings to Tame Deficit (1)(抜粋)

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