インドのモディ首相は、中東で激化する戦争や、貿易を巡って対立するBRICS諸国を、共同声明という形でまとめることに成功した。ニューデリーで12日から2日間の日程で始まった首脳会議には、7年ぶりにインドを訪問した中国の習近平国家主席や、ロシアのプーチン大統領、イランのペゼシュキアン大統領らが出席した。

加盟10カ国とサウジアラビアは、地政学的立場が大きく異なるにもかかわらず、共同声明で合意した。インド政府当局者が明らかにした。イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などの合意を取り付けるため、交渉は12日未明まで続いた。

サミット開幕の数時間前には、サウジアラビアがイラン支援武装勢力から一連の攻撃を受け、ホルムズ海峡の代替ルートとして重要なパイプラインを閉鎖。中東での戦闘激化とエネルギー供給への懸念から、原油価格は1バレル=110ドル近くまで上昇した。

拡大したBRICSサミットには、経済・戦略面で大きく異なる利害を持つ国々が集結した。イランは米国とイスラエル主導の対イラン戦争への報復として、アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアを攻撃している。ペゼシュキアン大統領は11日、「われわれは決して彼らにひざまずかない。押してくるなら、押し返す」とニューデリーで演説し、イラン国民は脅しに屈しないと強調した。

BRICSの共同声明は結束を示すとともに、イランとの関係を維持しながらUAE、米国、イスラエルとの関係も両立させようとするモディ首相にとって成果となる。5月に開かれたBRICS外相会合では、イランとUAEの緊張を背景に共同声明の交渉は行き詰まった。今回の首脳会議を前にしても、中東戦争をめぐる文言で意見の相違が残っていたが、協議を通じて隔たりは縮まったとブルームバーグ・ニュースは報じていた。

首相は首脳会議開幕の演説で「グローバル・サウスは世界的危機の最前列に立ちながら、意思決定では最後列に置かれている」と発言。「特権のピラミッド」を、すべての国に発言権がある「パートナーシップの基盤」に変える必要があると訴えた。

モディ首相は11日にイランのペゼシュキアン大統領と会談し、対話による紛争解決と、地域の平和、航行・通商の自由を守る必要性を改めて強調した。同日にはロシアのプーチン大統領とも会談している。

12日には世界統治と多国間主義をめぐる非公開会合や、習近平国家主席との会談を含む一連の二国間協議が予定されている。

原題:Modi Forges BRICS Consensus in Shadow of Worsening Mideast War(抜粋)

--取材協力:Josh Xiao、Ruchi Bhatia、Clara Ferreira Marques.

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