(ブルームバーグ):トランプ米大統領は12日、カナダとの貿易摩擦の解決に楽観的な見方を示し、北米の貿易協定から離脱する可能性に否定的な姿勢を示した。
ダブリンでアイルランドのマーティン首相と会談した際、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を離脱する考えがあるかと記者団に問われ、メキシコとは「素晴らしい関係」にあり、カナダとも実際には良好な関係にあると述べた。
トランプ氏は「かなり近いうち」にカナダとの合意が実現する可能性があると述べたが、正式な協議が再開したかどうかについて詳細は明らかにしなかった。カナダが米国の農家に「400%の関税」を課すなどしていると指摘し、そうした措置を見直し、高率の関税を撤廃する必要があるとトランプ氏は主張した。

米国とカナダの対立は関税問題にとどまらず、自動車など主要産業が依存するサプライチェーンを脅かすまでに拡大した。8月の包括的な貿易協議が土壇場で決裂した後、トランプ氏は数十億ドル相当のカナダ製品に50%の関税を課した。カナダのカーニー首相はこれを受けて、9月8日に報復関税を発動し、多くの米国製鉄鋼製品への関税を25%から50%へ引き上げた。
ただ、カーニー氏は最近、米国の最新措置による影響は全体として「限定的」だとして、新たな報復措置を取る可能性が低い可能性を示唆した。トランプ氏の発言とカーニー氏のこうした姿勢から、両国が緊張を和らげ、対立の出口を探っているとの期待が高まっている。一方、関係悪化を受け、トランプ氏がUSMCA離脱をちらつかせるとの懸念も出ていた。
カナダとの貿易戦争は、11月の中間選挙を控えるトランプ氏にとっても重大なリスクとなっている。関税の応酬は、有権者が懸念する物価高をさらに悪化させる恐れがあり、上院選で特に注目されるミシガン州など、カナダと国境を接する州の共和党にも逆風となる可能性がある。
原題:Trump Sees Canada Deal ‘Fairly Soon,’ Downplays Leaving USMCA(抜粋)
--取材協力:Jennifer A Dlouhy、Josh Wingrove.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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