(ブルームバーグ):米上院の国防法案には、米政府の承認を条件に、民間企業に軍事目的のハッキング作戦を認める条項が盛り込まれている。成立すれば、民間部門による攻撃的なサイバー作戦を米議会が明確に認める初のケースとなる。
2027会計年度の国防権限法案の上院案には、米軍が企業にサイバー作戦を委託できる試験プログラムを創設する条項が盛り込まれた。作戦は、米サイバー軍の権限下で実施され、国防総省の要員が監督する。
コメントの要請について、米サイバー軍は国防総省に問い合わせるよう求めたが、国防総省からのコメントは得られていない。
上院案は、トランプ政権が3月に公表した国家サイバーセキュリティー戦略を踏まえたものだ。同戦略では「民間部門の力を解き放つ」とし、「敵対勢力のネットワークを特定・妨害し、国家としての能力を拡大する」と打ち出した。
トランプ政権は今年、これまで軍や情報機関、法執行機関が担ってきたハッキング作戦で民間部門の役割を広げる措置を既に講じている。
ホワイトハウスは今夏、大統領覚書を通じ、米企業が「外国のサイバー犯罪型国際組織」をハッキングして活動を妨害できるプログラムを創設した。同プログラムは司法省と国土安全保障省の権限・監督下で運用される。
上院案で企業に認められるのは、「アクセス確保」を目的とした標的へのハッキングに限られる。つまり、米軍が標的とするシステムに侵入し、アクセスを確保することだ。これに対し、ホワイトハウスのプログラムは、標的の機能停止や破壊につながる可能性のある「サイバー効果作戦」を企業が実施することも明確に認めている。
原題:Senate Considers Letting Contractors Hack Computers for Military(抜粋)
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