米連邦最高裁判所のロバーツ長官は、トランプ大統領がホワイトハウスに計画するボールルーム(大宴会場)の建設を当面継続できると判断した。最高裁が建設継続を認める、より長期的な命令を検討する時間を確保する。

ロバーツ氏の暫定命令は、議会の承認を得ずに建設を進めるトランプ氏は法律を軽視していると下級審が判断したことを受けたもの。連邦控訴裁判所の判断に従えば、トランプ氏は21日中に建設を停止しなければならなかった。

通例通り、ロバーツ氏は今回の暫定命令について理由を示さなかった。この命令は、ロバーツ氏または最高裁全体がこれに代わる命令を出すまで効力を維持する。

動画:ロバーツ米最高裁長官の暫定命令に関するリポート

トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、ロバーツ氏の命令に「感謝している」と表明。「ホワイトハウスの神聖な敷地に建設中の軍事施設・宴会場複合施設は、国家安全保障に極めて重要であり、この種の施設として史上最高のものになる!」と投稿した。「これは大統領たちが150年間望み、軍が過去100年間求めてきたものだ」と付け加えた。

トランプ氏は、中東での戦争、不安定な経済、急落する支持率への対応を迫られ、11月の中間選挙で共和党が議会の支配権を失うリスクが高まる中でも、この計画に強くこだわっている。

同計画を巡っては、米国の建築・文化遺産の保存と振興を目的に議会の認可を受けて設立された非営利団体、全米歴史保全トラストが異議を申し立てている。

建設に批判的なもう一つの団体、パブリック・シチズンの共同代表、リサ・ギルバート氏は「ボールルームはトランプ政権を巡る100もの異なる問題の縮図だ」と指摘。「この大統領は憲法で議会に留保された権限を奪い、あらゆる場面で法律を無視してきた」と述べた。

ボールルームは、トランプ氏が大統領職に対する自身のビジョンを反映するようホワイトハウスの施設を作り替える取り組みの目玉となっている。同氏のボールルーム建設構想は少なくとも2011年にさかのぼる。当時、オバマ政権下で無償で建設することを申し出たと述べていた。

政権によると、建設はすでに65%まで進み、2028年8月までに完成する予定。計画に異議を申し立てている歴史保全団体は、トランプ氏が建設を急いで完成させ「既成事実」にしようとしていると非難した。

原題:US Chief Justice Lets Trump Keep Building Ballroom for Now (3)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.