(ブルームバーグ):20日に実施される20年国債入札は、海外金利の急低下を受け超長期債利回りが大きく低下しており、潜在的な投資家需要の強さを測る試金石となる。利回りの絶対的な水準は依然として高く、買い意欲をどこまで引き出せるかが焦点だ。
20日の日本国債市場で、新発30年国債利回りは前日比9.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い3.985%に低下した。新発10年債利回りも6bp低い2.83%、新発20年債も8.5bp低い3.69%を付けた。
米国の財務省は19日、長期国債の買い戻しを増額するとの予想外の発表を行い、需給の引き締まりを見込む買いで同日の米30年債利回りは一時10bp低い5.18%まで下がった。18日には一時5.3%台と2007年以来の高水準を付けていた。
米国の対応を受け、日本市場でも当局の需給対策への期待が強まっている。りそなアセットマネジメント債券運用部の藤原貴志リードファンドマネジャーは、長期金利が今年度予算の前提である3%に近づいていることを受け、「残存期間5年超11年以下の流動性供給入札が減額される可能性が意識されている」と言う。
20年債入札
20年国債入札は世界的な債券売りで金利が上昇基調をたどってきた中で行われるため、高水準の利回りが超長期債への投資家需要を呼び戻すのに十分かどうかを探る場となる。
米財務省が長期債の買い戻しを拡大する方針を示したが、大規模な政府借り入れや根強いインフレ懸念、高水準の国債発行が重しとなる状況に変化はなく、投資家は足元の落ち着きが一時的なものにとどまる可能性を警戒している。
日本の20年国債利回りは低下したものの、7月に付けた3.89%のピークに依然として近い状況だ。高い利回り水準は入札需要を支える可能性がある半面、世界的に長期債利回りが高止まりしていることは懸念材料と言える。
国内要因も厳しい市場環境に拍車をかけている。日本銀行が近く追加利上げに踏み切るとの観測が強まる中、国債利回りは大幅に上昇。政府の拡張的な財政政策に対する懸念も、償還までの期間が長いゾーンの債券を中心に相場の重しとなっている。
高市政権は根強い円安を踏まえ日銀の早期利上げを支持しているとされる。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場が織り込む9月までの利上げ確率は75%で、10月までの利上げはほぼ完全に織り込まれている。
日米両国は7月末に1998年以来となる協調円買い介入を実施し、一時155円近辺まで円高が進んだが、効果は既に薄れている。円安の再進行は輸入コストを押し上げ、インフレ圧力を強める恐れがある。
今回の20年債入札を巡っては前向きな材料もある。高い利回り水準が需要を支える可能性があるほか、10年国債利回りが3%に接近する中、当局が国債の需給改善に向けた措置を講じるとの期待も高まっている。
入札結果は午後0時35分に発表される予定で、投資家需要の強さを示す応札倍率やテール(落札価格の最低と平均の差)に注目が集まる。
(2段落以降に20日の債券相場の動向などを追記)
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