インドのモディ首相は15日、ニューデリーで行われた独立記念日の演説で、2047年までに同国を先進国にするとの公約を改めて掲げた。学生による大規模な抗議活動を受け、若者の不満にも応える姿勢を示した。

モディ氏は演説で、「われわれの夢はインドが独立100周年を迎える時に、新たな高みに到達することだ」と表明。以前から、英国から独立して100年の節目となる47年までに先進国入りすることを目指している。

モディ首相は1時間を超える演説で、製造業や農業、テクノロジー、インフラ、防衛、グリーンエネルギー、ソフトパワーなど、インドの次の成長段階に向けた優先課題を示した。これらの分野で自立性を一段と高める必要性を強調し、一連の野心的な目標を改めて掲げた。

「今後7、8年で、国内に最大8カ所の半導体工場が新たに設けられる」とも指摘。インドでは現在、3カ所の半導体工場が稼働している。

また、代替エネルギー源の開発と輸入依存の低減に向けた取り組みを強化する中、モディ氏は原子炉5基の稼働開始を目指すと述べた。

モディ政権は昨年、民間企業による原子力発電事業の建設・運営を認めた。47年までに原発容量を11倍の100ギガワットに拡大するという目標を掲げている。

インドのモディ首相が独立記念日に演説

モディ氏の自信は、他のインド当局者にも共通している。イラン戦争が始まった際、世界3位の原油輸入国であるインドは経済面で大きな打撃を受けた。原油輸入額が急増し、ルピーが最安値に急落する中、モディ氏は当時、エネルギーコストを抑え、貴重な外貨を節約するため、燃料の使用を減らし、移動を控えるよう国民に呼びかけた。

それから5カ月が経過し、政府当局者の見方はより明るくなっている。懸念されていたインフレの急加速や景気悪化は、今のところ現実になっていない。

今年、大学入試や政府機関の採用試験などの一部で問題が流出したことを受け、風刺ウェブサイトから圧力団体に転じた「ゴキブリ人民党」が主導する大規模な抗議活動が7月に起きた。

学生の大規模な抗議活動で、政府は守勢に立たされていた。モディ氏は15日、若者が政府の成長促進策の主な恩恵を受ける層になると強調し、若い世代の不満に応える姿勢を示した。

モディ氏は「若者に伝えたい。皆さんの夢をわれわれに託してほしい。資源の不足が夢の実現を阻むことが決してないようにする」と述べた。

独立記念日の式典で出席者にあいさつするモディ首相

インドは世界でも成長率の高い主要国となっているが、多数の若者が労働市場に参入する中、質の高い雇用を十分創出できずにいる。ブルームバーグ・エコノミクスによると、15─24歳の失業率は平均約20%と、他の中所得国の16%を上回っている。

アナリストらによると、失業は主に大学卒業者や大学院修了者に集中し、3分の1以上が失業している。高等教育を受ければ、就職の可能性が高まるという従来の見方に疑問を投げかける形となっている。

原題:Modi Maps India’s Growth Push as He Reaches Out to Students (2)(抜粋)

--取材協力:Anup Roy、Sudhi Ranjan Sen、Devidutta Tripathy.

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