米政府は、イランに対する前例のない経済措置を準備している。戦争開始から約半年が経過し、トランプ大統領はイランに降伏を迫る取り組みを強化しようとしている。

トランプ氏はFOXニュースとの短いインタビューで、イラン経済に大きな打撃を与えることを計画していると説明。また、11月の中間選挙までに戦争が終結するかは気にしていないとも語った。

トランプ大統領はイラン戦争を終わらせる道筋を見いだせずにおり、戦争によって原油やガソリンの価格は急騰している。

恒久的な和平の実現を目指す米とイランの協議は行き詰まり、散発的な衝突が続いている。これにより、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を通る原油など主要商品の輸送が滞っている。双方は互いに交渉相手として信用できないと非難し、イランは同海峡の支配を維持するための措置を講じている。

トランプ氏は14日、ロングアイランドでの演説で、米国によるイランの港湾封鎖は「鉄壁」であり、米がホルムズ海峡を事実上支配することを可能にしているとの認識を示した。一方、イランは同海峡の船舶通航を管理していると主張している。

トランプ氏は軽く笑いながら、「もうすぐホルムズ海峡を米国領だと宣言することになるだろう」とも述べた。

ベッセント米財務長官は13日、ニュースマックスとのインタビューで、イランを対象とした新たな経済措置について「来週、さらに発表がある」と述べた。具体的な内容は示さなかったが、こうした措置は「一国を経済的に孤立させる措置として歴史上かつてない」ものになると語った。

イラン経済は大きな打撃を受けている。産業能力の多くが損なわれ、米国の封鎖によって原油輸出も大幅に制限されている。ただ、イランはこれまで度重なる制裁を乗り切っており、核開発計画での譲歩やホルムズ海峡の支配放棄を強いるには至っていない。

トランプ大統領はここ数日、イランへの経済的圧力を強める取り組みを再び推進している。米国は必要な弾薬の不足に直面しているほか、中間選挙を控え、国内で反対が強まっている軍事作戦の拡大には慎重になっているようだ。

トランプ氏は週末、米ニュースサイトのアクシオスに対し、イランへの対応については「控えめにやっている」と発言。「われわれは、イランの激しいインフレと、同国に資金がないという事実をただ見守っている」と話した。

だが、数十年にわたる制裁に加え、イランの港湾の全面的な海上封鎖を含む新たな圧力強化の取り組みが進められる中、中国などイラン産原油の買い手に対する二次制裁に踏み切ることなく、米国が具体的にどのような実効性のある経済措置を講じられるのかは不透明だ。

二次制裁を実施すれば、中国政府の対抗措置を招き、世界のエネルギー価格を巡る不透明感が一段と強まるとみられる。

一方で、トランプ大統領らは、イランに対してたびたび強硬な威嚇を行いながら、実行には移していない。多くのアナリストが現在こう着状態にあるとみる戦争を終わらせるため、イラン側に協議入りを迫る取り組みの一環だ。

イランは戦争終結に向けた協議がこう着状態から抜け出せない中、国外でより攻撃的に行動できるよう軍を再編した。イラン政府が地域紛争の長期化に備えている可能性を示している。

ホルムズ海峡が大きな争点だ。双方が、戦争前には世界の石油・ガスの5分の1が通過していた同海峡の支配権を主張し、相手が応じる可能性の低い譲歩を互いに要求している。

イランとオマーンは、ホルムズ海峡を通る海運ルートの設定を巡って長期にわたり協議しているが、米国はこれには参加していない。イラン最高安全保障委員会のレザイ事務局長は、いかなる合意も海峡の全面的な再開とは切り離されたものになるとの見方を示している。

原題:US Readies Iran Penalties as Trump Downplays Midterms Impact(抜粋)

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