(ブルームバーグ):米国の若者の間では、株式など従来の投資とは異なる資産形成の手段として、スポーツ賭博が存在感を増している。個人向け金融プラットフォームのベターメントが実施した調査によると、Z世代の投資家の4人に1人超が、スポーツ賭博を長期的な資産形成の一環と考えている。
12日に発表された個人投資家1000人を対象としたオンライン調査によると、1997-2007年生まれのZ世代の約26%が、スポーツ賭博を意識的かつ継続的に資産形成計画に組み込んでいると回答した。この比率は、ミレニアル世代(1981-96年生まれ)で約14%、X世代(1965-80年生まれ)で6%、ベビーブーマー世代(1965年より前)では1%だった。
若い投資家の半数以上は、過去1年間に投資に充てる予定だった資金をスポーツ賭博に回したことがあると回答。スポーツ賭博を全くしないと答えたZ世代は約3分の1にとどまった。

今回の調査結果は、合法的なスポーツ賭博や予測市場の急拡大に伴い、若者の資産形成に対する考え方が変わりつつあることを浮き彫りにしている。本来なら退職後に備えた貯蓄や株式などへの投資に充てられる資金が、スポーツ賭博や予測市場に流れるケースが増えている。
ベターメントのサラ・レビー最高経営責任者(CEO)は「予測市場やスポーツ賭博が老後に備える手段とみなされ始めているとすれば、それは問題だ」と指摘。「こうした商品は、手っ取り早く利益を得る機会を追い求めるよう促す設計になっており、10年先を見据えた資産形成を助けるものではない」と述べた。

ニューヨーク州ハンティントンに住むロバート・コシウクさん(32)は、株式取引のためにロビンフッドの口座を持っているが、今年はスポーツ賭博により力を入れている。投資と同じ考え方でスポーツ賭博にも臨み、感情に流されず慎重に判断しているという。賭ける前には調査し、1回の賭け金も100ドルに抑えている。
ギャンブルだという自覚はあるものの、単なる趣味とは考えていない。「自分なりに考えて賭けている」と話す。今年はスポーツ賭博で約2500ドル(約40万円)の利益を上げたという。
米国ではここ数年、州の規制下にあるスポーツ賭博市場が急拡大し、約170億ドル規模の産業に成長した。予測市場も急速に拡大している。若者が手軽に株式を取引できるサービスで成長してきたロビンフッド・マーケッツは2025年、アプリ上で予測市場の取引サービスを開始。同事業は同社で最も急成長している事業部門となった。
住宅価格の上昇でマイホームの取得が難しくなり、生活費も上がり続けている。こうした環境の下、多くの若者にとって、持ち家購入など従来の資産形成の節目はますます遠のいている。
生命保険会社ノースウェスタン・ミューチュアルによる最近の調査では、Z世代の80%、ミレニアル世代の75%が、経済的に後れを取っていると感じているため投機的な商品に引き付けられると回答した。
原題:Gen Z Is Moving Money From Stocks to Sports Bets in Wealth Plans (1)(抜粋)
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