13日の日本市場は株式が連日で上昇した。7月の米消費者物価指数(CPI)を受けて米利上げ観測が後退し、良好な企業業績も加わりAI・半導体関連株が買われた。政府が日本銀行の早期利上げ支持との報道で、債券は下げ(利回りは上げ)幅を拡大、円も一時上げ幅を拡大した。

日経平均株価の終値は約1カ月ぶりに6万8000円台を回復した。米CPIは予想通りで利上げ観測が弱まり、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)に続いて日本でもアドバンテストや村田製作所といったハイテク株が上昇した。利上げについての報道を受けて銀行株も上げ拡大、長期金利は2.87%まで上昇、円も対ドルで一時159円18銭まで上げた。

KABUTO ONE(カブトワン)のディスプレイ(東京)

日米企業の決算シーズンがほぼ終わってAI相場を巡る懸念が後退しており、金融市場の焦点は原油動向や日本の政局を踏まえた日米金融政策の行方に移行しつつある。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は日銀の利上げが9月か10月かでは雲泥の差があり、金融市場に与える影響も大きく異なると指摘した。9月とすればその後も3カ月ごとの利上げが想定され、10月だと4カ月後の来年2月に日銀会合はないため次は5カ月後の3月になり、これまでのペースとあまり変わらないとしている。

株式

株式は上昇。東証株価指数(TOPIX)は2025年5月以来となる7営業日続伸で、連日で最高値を更新した。SOXが2.5%上昇し、日本でもAI・半導体関連株が買われた。日銀の利上げを巡る報道を受け、三菱UFJフィナンシャル・グループを始めとする銀行株は上げ幅を広げた。半面、自動車や商社などは売られた。

東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、AI関連などの調整が落ち着き、資金が入りやすくなっていると指摘。TOPIX高値については「決算を通過し、総じて堅調な業績が評価されている」と述べた。

個別では四半期の業績が市場予想を大幅に上回ったTOPPANホールディングス株一時ストップ高まで買われた。

野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジストは、アナリストによる業績予想の上方修正の勢いが非常に強く、「日経平均が今後7万円を回復したとしても割高感は強まらない」との見方を示した。

債券

債券は買い先行後にもみ合う展開が続いた。その後、利上げ報道を受け、長期金利(10年国債利回り)は前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い2.87%まで上げ、債券先物は下げを拡大した。市場では、日銀の利上げ前倒しに対する警戒感が高まっている。

SMBC日興証券の丸山凜途シニア金利・為替ストラテジストは、朝方発表された企業物価指数の伸びが高かった上に円安水準で早期の利上げ観測が意識され、相場の重しになっていると指摘した。

三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、日本銀行の利上げ前倒し観測などで上値が抑えられ、引けにかけて下落に転じる可能性もあると語っていた。

新発国債利回り(午後3時時点)

為替

円は対ドルで、159円台前半から半ばで推移した。ブルームバーグの報道後、円は一時159円18銭まで上昇したものの、上げ幅は限定的だった。

みずほ銀行国際為替部の長谷川久悟マーケット・エコノミストは、市場は9月か10月の利上げは織り込み済みで、関心はその次の利上げがいつかに移っていると指摘。9月か10月の利上げ視野ではやや切迫感にかけると語った。

みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは、追加の日米協調介入の警戒感は残っていることから、ドル買いが加速することはないものの、円も買われづらく、しばらく159円台前半から半ばでこう着状態が続くとみる。今後ボラティリティーが低下すれば円キャリートレードも増えやすいことから、円売り圧力につながる可能性があるとの見方も示した。

この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。

--取材協力:我妻綾、日高正裕.

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