(ブルームバーグ):企業のAI導入が本格化する一方、コンピューティング能力の供給制約がさらなる普及の足かせになっている。モルガン・スタンレーのミシェル・ウィーバー氏がこうした見方を示した。
モルガン・スタンレーで米国のテーマ別調査担当ストラテジストを務めるウィーバー氏は12日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「供給が大幅に不足している。コンピューティング能力の供給に制約がある」と指摘。「電力や政治、労働力をめぐる制約が、今後数年間にわたって供給の伸びを抑えるだろう」と述べた。

ウィーバー氏がこうした見方を示した背景には、企業によるAI導入の加速がある。S&P500種株価指数の構成企業のうち、AI投資の効果を数値で示せる企業の割合は25%と、1年前の14%から上昇したという。
データセンター向けの資金も潤沢だ。エヌビディアがAIインフラ向けに5000億ドルの資金を確保するため、ウォール街の金融機関と提携する動きにも表れている。
ウィーバー氏によると、コンピューティング能力が不足する主な理由は2つある。データセンターを建設する人手の不足と、その稼働に必要な電力の不足だ。ビットコイン採掘施設の転用や燃料電池など新たな電力確保策を織り込んでも、なお10-20%の電力不足が残ると推計する。このため、コンピューティング能力は今後数年間、供給が限られ、その価値も高い状態が続くとみている。
中間選挙が近づくなか、データセンターへの反発が強まっていることも業界にとって課題だ。電気料金への消費者の不安や、水質・大気を巡る環境面の懸念に配慮しながら施設を建設する選択肢はあるものの、データセンターを巡る懸念は選挙戦の終盤にかけてさらに強まる可能性が高いとウィーバー氏はみている。
原題:Morgan Stanley’s Weaver Warns of Risks in AI-Compute Bottleneck(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.