(ブルームバーグ):中国が広範な株式市場の下支え策に乗り出した。規制当局や国有資本を背景とする投資家、保険会社、資産運用会社が相次いで動き、テクノロジー株の急落を受けて市場の信認回復を図っている。
こうした連携した対応は、AI・半導体関連株の急落が市場全体の信認危機へ発展するのを防ぐという中国政府の強い姿勢を示している。半導体銘柄の高いバリュエーションに、半導体メモリーメーカー、長鑫存儲科技(CXMT)の親会社による上場計画が重なり、投資家は懸念を強めている。
最新の支援策を示す動きは20日に確認された。上海証券取引所の科創板50指数に連動する最大の上場投資信託(ETF)「チャイナAMC・STAR50ETF」には、過去最大となる138億元(約3300億円)が流入した。
買い手が誰かは直ちには明らかにならなかったものの、市場関係者はこの規模の資金流入は国有資本がテクノロジー株に投入されたことを示唆しているとみている。売り圧力が最も強かったのがこのセクターだった。
深圳JMキャピタルのファンドマネジャー、ズアン・ジアペン氏は「AI関連株の投資家は、政策当局が依然としてこの投資テーマを支援する意思があることを示す兆候を探していた」と述べた上で、「『国家隊』によるSTAR50ETFの買い入れは、まさにそのシグナルとなった。この動きを当局による信認と受け止めた投資資金が市場に戻り始めた」と語った。
国家隊とも呼ばれる政府系のファンドによるSTAR50ETFの買い入れが確認されれば、これまで大型優良株を中心としてきた市場安定化策の変化となる。
こうした動きが投資家心理を改善しつつある兆しも見え始めている。21日の取引で、科創板50指数は一時10%余り上昇し、前日の0.2%高から続伸となる勢い。先週は中国の投資家が2015年から16年にかけての本土株急落以来で最も速いペースでレバレッジ取引を解消したことを受け、約17%下落していた。
中国の大手保険会社も支援に回っている。少なくとも5社が投資拡大を表明した。中国人寿保険は、傘下企業が100億元超の株式とファンドを買い入れたと明らかにし、新たな成長分野の企業への投資を強化する方針を示した。中国人民保険集団と中国平安保険も同様の方針を打ち出した。
一連の動きは、当局がテクノロジー株の安定化に向け、より幅広い政策手段を用いていることを示唆している。中国株は半導体メモリー銘柄の混乱が市場全体に波及したことで下落基調が続き、景気減速の中で、政策当局は最も重要な成長分野の1つを下支えしようとしている。
上海卓鋳私募基金管理の王卓ファンドマネジャーは「ポジションが特に過密になっていたテクノロジー株の下落ペースを抑え、下落を和らげることを国家隊は明確に狙っている」と指摘し、「最終的なリアルな解決策は、市場のバリュエーションがより妥当な水準へ戻ることに他ならない」と語った。
原題:China Unleashes Broad State Support to Halt Tech Stock Selloff(抜粋)
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