昨年の米中貿易休戦後も、中国から米国向けのレアアース磁石の輸出が貿易戦争前の水準を大きく下回ったままとなっている。中国が合意を順守していないとのトランプ政権内の懸念を改めて裏付ける格好となっている。

税関データによると、重要な産業部材であるレアアース磁石の1-6月(上期)の対米輸出は、2022-24年の平均水準を約20%下回った。

レアアース磁石を含む重要物資の供給を維持するとの中国の約束は、米中首脳が昨年10月に貿易戦争の休戦で合意した際の重要な柱だった。レアアース磁石は電気自動車(EV)やファクトリーオートメーション(FA)、防衛装備など幅広い分野に不可欠で、その安定確保は米国のメーカーにとって優先課題となっている。

事情に詳しい複数の関係者によると、ホワイトハウスと米通商代表部(USTR)のスタッフは、米国側が理解する合意内容を中国が順守していないとみている。一方、トランプ大統領や政権高官は、この問題を積極的に追及することに慎重な姿勢を取っているという。グリアUSTR代表は、中国のレアアースを巡る履行状況について、「完璧ではない」と述べた。

中国は世界のレアアース磁石の90%以上を生産しており、米主導で進める代替サプライチェーンの構築にはなお数年を要すると見込まれている。このため、米国の産業界は昨年4月に中国が導入した輸出規制の影響を受け続けている。

原題:China Is Exporting 20% Fewer Magnets to US Despite Trade Truce(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.